外壁塗料 エネルギー暴露試験データの信憑性

太陽光のから降り注ぐ紫外線エネルギーは、塗膜を劣化させます。
そのエネルギーを表わす指数はモルと表記され、紫外線では500近くの数字になります。

単純に考えれば、このエネルギー数値を上回るエネルギーを持つものを塗料として塗ればその劣化を防ぐことができるのですが、現在これに負けないものは無機質のみです。
無機質としてすぐに思い浮かぶものは、金、陶器、ガラス等、いずれも硬くて外壁塗装の原料としては、適していません。
そこで、無機質を配合したハイブリッド塗料として無機塗料が誕生しました。
ただ、実はその配合率についてはJIS規格の定義がないのです。

塗料の劣化状況をテストする暴露試験というものがあります。
実際の環境下で劣化テストを行う実暴露試験に対して、自然環境を人工的に作って劣化テストを行うことを強制暴露試験といい、塗料メーカーは各社自社で強制暴露試験を行い自社データを公表しています。

各社がそれとは別に、第三者機関の試験場が宮古島にあります。

宮古島の紫外線は、大阪や東京の3-5倍といわれ、その強い紫外線の元で試験が行われ、各社が塗料の塗り板を持ち込んでテストを受けることができます。
不思議なのは、自社データの数値と第三者機関の試験場のデータがリンクしないということなのです。

配合比率のJIS規格が定められていないことや、一定期間で塗替え作業を進めたいメーカー側の思惑がその原因と思われます。消費者も正しい目で判断する努力が必要といえるでしょう。